がんを知り、がんと闘うために

「人生、前向きに生きていこう」
そんなテーマを掲げた闘病ブログと癌に関する情報のまとめサイトです。

私自身は46歳で中咽頭癌を発症。

同じようにがん(癌)と闘う方や、人生をより良く生きたい方への情報提供などで役にたちたいと思い、入院4日目から「闘病ブログ」を書き始めようと思いスタートしました。

がんという病気は誰にでも起こりえます。

尚且つ正しく知って早めに対処すれば治る可能性が非常に高い病気です。

だから多くの人にがんというものをより知ってほしいと思っています。
がん罹患者であり、ファイナンシャルプランナーである私の目線から見た情報をまとめてあります。

闘病中の人、闘病中の人のご家族、または人生で辛い事があった人などが、
このページを見る事で、少しでも元気や前向きな気持ちになってもらえたら幸いです。

下記をクリックしてみてください!↓

(2023年3月執筆時点での情報となるため、数値や公的制度などが変更になっている場合もありえますのでご了承ください)
(筆者は医師ではない為、治療法や医療制度などに関して情報が正しくない場合もあり得ます。詳しくは医療機関などの情報などと精査しながらご活用ください)

がん(癌)は自分に関係ある?

日本人の男性で約6割、女性で約5割の方が一生の内に1回はがんと診断されている病気。
それががん(癌)です。
2人に1人という事は半分の人の人生には関係ないという事でしょうか?


残念ながらそういうことにはならないかと思います。

自分が罹患しないとしても、もしご夫婦でしたらパートナーが罹患する可能性だってあり得ます。
もちろん、ご夫婦二人とも罹患する方もいらっしゃいます。

そう考えると癌は決して他人事ではありません。
誰にでも関係しうる病気なのです。


がん(癌)になる原因は?

遺伝子に傷がつき、細胞のコントロール機能が失われることにより癌が発生すると言われています。

ではどんな時に遺伝子に傷が付くのか?

「喫煙」「飲酒」「食習慣」「運動習慣」「感染」「化学物質」などが原因と言われております。
上記のうち『喫煙(男性罹患者の約23.6%:女性罹患者の約4.0%)』と『感染(男性罹患者の約18.1%:女性罹患者の約14.7%)』は罹患理由のうち大きな割合を占めますが、それ以外の理由についてはかなり小さな割合だったりはっきり断定できない要因もまだ多いようです。

(国立がん研究センター「がん発生要因」より)

「生活習慣病」と言いつつも、実際は生活習慣以外の部分が大きかったり、またはっきり理由がわかっていない部分も大きいという事になります。

がん(癌)予防という意味では、罹患要因として明らかに大きい「喫煙」を控える。
そしてあとは飲酒や食生活や運動習慣などで健康的な生活を手に入れる(がんに対しての要因としてははっきりしていないですが、他の大きな病気の発生要因となりうるので)といったところでしょうか。

何が言いたいかと言いますと「どれだけ気を付けても誰しもが掛かる可能性のある病気」
それが「がん」だということです。


がん(癌)の進行度の指標「ステージ」とは?

ステージ分類

治療法を決めるにあたって、がんがどのような状態にあるのかを知る必要があります。

そのための方法として「TNM分類」というものが世界的に用いられています。

基本的に0期~Ⅳ期の5段階で分別されます。数字が大きいほど進行が進んでいるという事です。
最近ではステージが進むほど、診断一時給付金が増えるようなガン保険も出てきています。

では「TNM分類」の中身なのですが
T因子⇒原発がんの深達度(広がり具合)
N因子⇒リンパ節にどの程度転移しているか
M因子⇒がんが遠隔転移しているか
を見て総合的に判断されます

ちなみに私の場合は
「T1」原発である扁桃癌は小さい状態で見つかりました
「N2b」原発から近くのリンパ節である首の所に転移していました。2個以上で大きいものは5cm位ありました
「M0」他の臓器に転移はしていなかったのでこちらは該当なし
で、総合的にステージⅡと診断されました。

早期発見の重要さ

ちなみにがんは早期発見が重要だと言われております。
理由はどの段階で見つかるのかにより「診断後に長く生存できる確率が変わってくる」からです。
例えば大腸がんのステージ別の5年後相対生存率ですと
Ⅰ期:94.5%  Ⅱ期:75.5%  Ⅲ期:77.3%  Ⅳ期:18.7%

(国立がん研究センター「がん情報サービス」ページ「2013-2014年5年生存率」より)
と大きく変わってきます

QOLの重要性

近年、QOL(クオリティーオブライフ。生活の質)が重要視されるようになっています。

がんは昔は死の病というイメージが強かったのですが、治療法の発達や健診などによる早期発見から近年はかなり死亡率は下がってきました

今は更に治療後(中)の生活の質をより上げていく為に体の本来の機能温存をする為の方法を考えて治療したり、患者さんの心に寄り添った治療などが重視されてくるようになっております。


がん保険がおりない場合がある?

「保険に入っていたのに、がんになった時にお金がおりなかった!」

保険業界にいると、こんな話しを結構耳にします。

と言っても、自分の知り合いやお客様が言っているのではなく、「お客様の知り合い」だったり「噂で聞いた」とかであって又聞きなので「何故おりなかったのか?」は事実関係がわからないので断定はできません。

ですが「恐らくこうでは?」と思う理由を何個か挙げてみたいと思います。

「上皮内がん」だった場合

がん細胞が上皮内に留まっているものを「上皮内新生物」と言います。「上皮内がん」もそのうちの一つです。

上皮には血管やリンパ節がほとんどないため、この状態なら転移することもほぼ無いと言われています。

そして、【「上皮内がん」の場合は「がん」としての給付金がおりない】と約款上で定めている保険が昔はほとんどでした。
ただ、一般の方には「がん」も「上皮内がん」も区別がつなかなったり、説明を受けたけど忘れてしまっていたなどで「がんになったのに、保険がお金おりなかった」となってしまったのではないか?!と思われます。(ただ、中には営業マンが説明を怠っているケースもあるかもしれませんので「絶対にそんな説明を聞いてない」という場合はその旨を主張された方が良いと思います)

なお、最近は「上皮内がん」でも全額、または何割か支払うと約款上で定めている会社も出てきています。
ご自身がご加入されている保険の保障の対象はどうなのか?一度証券をご確認されておくのも良いかと思います。

免責期間中だった場合

生命保険も医療保険もほとんどは、不備なく手続きを終え第一回目の支払いを終えた日から保障がスタートします。

ですが、唯一がん保険だけは各社免責期間というものを設けていまして加入後90日間は免責とする。となっております。

もしがんになったのがこの免責期間中ですと、残念ながら給付はされない事となってしまうでしょう。

告知内容に相違があった場合

加入時にご自身の健康状態や病歴などを申告する事となりますが、これに相違があった場合はいざ保険金を請求したって時にお金がおりなかったという事があり得ます。

保険は加入する時は簡単です。極論今はネットで加入もできます。
ただ、保険会社はお金を支払う時には調査といって、これまでの病院での受信歴などを調べる場合があります。

後々にトラブルなどが無いよう、ご自身の病歴などは正直に告知されるのが良いかと思います(なお、営業マンなどに口頭で伝えても告知したとはなりませんのでご注意ください)

がんが保障されていない保険だった場合

例えば、死亡保障のみの保険や、積立だけ、怪我で入院した場合だけ、などのものではがんと診断されてもお金はおりません。

ご自身がご加入されている保険がどんな時に役にたつものなのか?今一度ご確認されておくのが良いかもしれませんね。


がん(癌)の治療【標準治療】

がんの治療には「標準治療(保険診療)」「先進医療」「患者申出療養」「自由診療」「治験」などがあります。

その中で、まず一番多くの方に提供される「標準治療」についてみていきたいと思います。

「標準治療」とは?
・科学的根拠に基づき有効性安全性について現時点で最良とされる治療
・公的医療保険の範囲で受けることができる
・全国どこでも同水準の治療を受けることができる
これらを標準治療と言います。

また、標準治療は保険診療であり、高額療養費制度を活用し毎月の治療費の負担を抑える事ができます

基本的にがんの場合「手術」「放射線治療」「薬物療法」の中の複数の治療を組み合わせて進めていくことがほとんどです。

標準治療の時の治療費の例(年収約370万円~770万円、70歳未満の方が1ヵ月以内に掛かった場合)

ちなみに事前申請を行うと、病院窓口での支払いを限度額までとすることができます。こちらを利用すると一時的な支払い負担を軽減しやすくなりますね。

また、健康保険制度には「協会けんぽ」と「組合健保」があります。
「組合健保」の場合、その組合独自の給付などがある場合もあります。
是非一度、ご自身が加入されている健康保険はどちらなのかご確認されてみるのをお勧め致します。
(ちなみに私の場合は現在加入しているのは「協会けんぽ」ですが、前職の時は「組合健保」でした。前職の「組合健保」は高額療養費の月額限度上限額が確か2万円でした。そう考えるとかなり大きな差ですね)

私が今回の入院で掛かった費用の参考例も御座いますのでご興味のある方はこちらもご参考にどうぞ。
「がん(癌)の治療費っていくら掛かる?」

ここで、お金周りがきつくなりがちなパターンが2つありまして、
①先進医療や自由診療などを活用した時は高額療養費制度が使えないので、出費が高額になりがち
②支出自体は貯蓄などでまかなえたけど、収入減が大きく、結果的に家計の貯蓄残高がかなり減った
などのケースをよく見ます。。


がんに関する治療法 3(手術・放射線・薬物)+1(緩和ケア)

「手術」

切ることにより、かんを身体から除去します。

メリットはがんを根本から完全に切除できる可能性があることです。

逆にデメリットとして、周囲の正常な細胞やリンパ節も切除や傷をつけてしまうことにより身体の機能を失ってしまう場合もあることと言われています。

手術には
皮膚を切開して医師が目で直接目視しながら切除する「開腹手術」
小型カメラを使いモニターで内部確認して手術する「腹腔鏡手術」
口や肛門から内視鏡を挿入し、先端の器具で切除処置する「内視鏡治療」
などが代表的な方法としてあります。
それぞれ、がんのステージや部位によってどの手術法が選ばれるかは異なってきます

「放射線治療」

がん細胞に放射線を当てて死滅させる治療法です。

メリットは体にメスを入れないので、ダメージが比較的少なくすむことです。

デメリットはがん細胞の周囲の正常な細胞にも照射される事により、諸々の副作用が発生する可能性があることと言われています。
(ちなみに私の場合は咽頭がんなので、喉や首に照射を行いました。喉の痛みが酷く、特に放射線療法の後半以降は食事をするときに激痛で飲み込みが大変でした)

放射線治療は「手術」の際の補助療法として取り入れられるケースも多いようです。
「手術前」に放射線治療を行い、がん病巣を小さくしてから手術を行うようにしたり
「手術後」に僅かに残った小さながん細胞を死滅させる。などに使われるなどがあるようです。


薬物療法(抗がん剤治療等)

がん細胞の増加を抑えたり、がん細胞への攻撃力を高める効果が望める治療法と言われています。

抗がん剤やホルモン剤などを、経口や点滴で投与します

メリットは全身への効果が期待でき、どこかに転移してしまっているかもしれないがんなどに対しての治療効果が得られる可能性が高いことです。

デメリットは、正常な細胞にも影響がでる事です。よく言われるのが脱毛や吐き気、食欲不振。また下痢やしゃっくり、倦怠感や口内炎、耳鳴りなどの症状が見られるかたもいらっしゃるそうです。
また、特に恐ろしいのが骨髄抑制による白血球減少などなので、定期的な血液検査で状況を確認していきます。

緩和ケア

緩和ケアという言葉を聞いた事はありますでしょうか?

聞いたことはあるけど「それは終末期の治療の一環でしょ?」と思われていたり、その貴重な役割を誤解されている方がまだまだ多いのでこちらに少しご紹介させて頂きます。

・どんな人が緩和ケアの対象?⇒重い病気にかかられた方とその家族全般と言われています。それこそ終末期でなく、診断された早期の時期から始めるべきと言われております。

・緩和ケアの役目とは?⇒痛みに対する総合的なケアと言われております。
特に「身体の痛み」と「心の痛み」の両面からサポートしてくれます。

「身体の痛み」
・患部の痛み、身体的な辛さに対して、薬や鎮痛剤の処方など。
・眠れないなどに対しての適切な薬の処置。

「心の痛み」
・重い病気と診断された事による将来への不安感、ストレスの軽減。
・その人の人生観や価値観を聞き、何を優先したいのかの整理。等

緩和ケア取り入れの考え方の変化

がんは早期発見により治る病気となってきています。
治療の早い段階から身体と心のケアを行う事はQOL(クオリティオブライフ)の向上においてとても重要な事です

実際私も、緩和ケアチームの方達に支援してもらい心身ともにとても助かりました。
私は闘病というのは本当に「総力戦」だと思っています。
ご自身だけでなく、周りの使える人的資源(言い方が悪いですが)はフルに活用して少しでも良い闘病の日をおくることが肝要かつ患者様の御使命ではないかと私は思っています。

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