昨日、お隣の個室の方が無事に退院なされた
あまり顔を合わせる機会はないし、お話しした事もない。
毎朝、同じタイミングに耳鼻科に診察に行くので、個室から出たところで顔を見て「あー、お隣はこの人なんだなー」との認識がお互いある程度。
背が160センチくらいで瘦せ型の男性で、ご年齢は60歳くらいだろうか?
個室の壁が薄いのか、隣の部屋の音や会話はよく聞こえてきてしまうのである
(逆隣側も個室は埋まっているが、こちらの部屋の声はあまり聞こえてこなかったが)
看護師さんとの会話で聞こえ漏れてくる内容から「この人も咽頭がん」「シスプラチンで治療している」ことなどは把握していたし、また咳をよくされていたのと声がもの凄くかすれてとてもお辛そうだったので、私より先の段階まで治療が進んでいるんだろうな。と想像はしていた。
そしてこの人は毎日19時30分に娘さんと電話されていて、仲が良いんだなーとかほっこりさせて頂いて。
時々、夜中に咳き込んで辛そうな時もあった。知らない人だけど「辛いけど頑張ってください」と勝手に応援していた。
そして、ついに昨日、無事に退院という形でご卒業されていったのである。
いつも電話で声の聞こえていた娘様も、今日は退院で部屋までお迎えに来ていたであろうことが部屋にいても声が聞こえて把握できた。
全然知らないお隣の人が退院していく事に、自分がこんなに喜んだり微笑ましい気持ちになるなんて闘病前は思ってもみなかった。
隣のぼくですら、戦友の無事な卒業にこれだけ感動するんだから、医師や看護師さんからしたらこれはきっと凄く嬉しいことなんだろうな。と容易に想像する事ができた。
命のかけがえの無さ、そして目の前に立ちふさがった壁に全力で立ち向かう事の尊さ、入院してから色々と学ぶことばかりであります。
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